突然の退職(懲戒免職に非ず)

以前より、今の仕事は一年を目途に転職したい、と語ってきた私ですが、その機会は思ったより早く、向こう側から突然やって来ました。
先日、今の勤務先より異動辞令を受けまして、その内容というのは普通の転勤ではなく研修。会社の金で将来のために勉強してこい、というわけです。ジャーナリストを目指す上ではあらゆるものが血肉になり得るというのが私の持論なので、それはそれで決して無駄にはならないとは思うのですが、現実的に転職を考えた時の退職時期と、道義的問題(これに関しては結局、自分のなかでのけじめと言うか、自己満足の部分もありますが)から異動を拒否し、退職を決意しました。単なる自己都合での退職とは行かず、必要以上に周囲に迷惑を掛けてしまいましたが、もっと後に決断を遅らせていたなら、恐らく今以上に多くの人を巻き込む結果になっていたでしょうし、やはり今回の異動の話は、今の仕事をある程度の時期まで落ち着いて取り組むか、違う道に進むかという決断を迫る分岐点だったと思うので、出した結論そのものには後悔はありません。
そんな事情で、今月いっぱいで今の仕事はおしまいです。短い期間ではありましたが、現場レベルでは人間関係にも恵まれ、仕事というよりも人間的に成長出来ました。そして、私が将来取材し、向かい合っていこうとする社会というものをじっくりと観察することが出来ました。当初考えていた以上に、メディア以外の場所で働くことの意義はあったと言えます。まあ、本音を言えば慌しい日常から一時的に離れるという開放感もなくはないですが、今は七割の感謝と三割の申し訳なさを胸に、職場を去るというところです。恨み辛みを吐いて辞めるわけではないので、そういう意味では前向きな退職でしょうか。若干の未練はありつつも、新しい道に向けてのスタートを切るべくギアチェンジの心構えは出来ています。