おかえり、ルーシー

最初は重めの話題から入りましたが、バランスを取る意味でも明るい話を。
一般に日本は都市民は電車、田舎者(地方在住の地方分権主義者として自嘲的にこう言ってみる)は自家用車での通勤が一般的でしょうが、自家用車=自分での運転となるわけで、移動時間に本を読めないので、どうしても通勤のお供は音楽、ということになります。自転車なら何もなくても十分ですが、雨の日もあれば夜遅くまで仕事をする日もあるわけで、車がある以上は毎日、というわけにもいきませんし。
最近買ったのは、SINGER SONGER『ばらいろポップ』、GRAPEVINE『その未来』(シングル)あたりで、それと元からあるMD(レンタルしたものやお気に入りを別途MDに落としたりなど様々)を組み合わせて適当にローテーションしてますが、特にここのところよく聴いているのがAdvantage Lucy(以下ルーシー)『Hello again e.p』。
ルーシーについては前回のMusical Batonでも触れたのですが、この三年間新譜がなく、その間にメンバーが二人抜け、そのうち一人は夭折してしまったりとか、バンド存続の危機を感じていたので、先行マキシ(しかも通販、イベントでの直販限定)とは言え新しい音が聴けただけで一安心、だったのに、これがまたいい感じで改めて惚れ直しました。特に一曲目の「グライダー」は、彼らが悲しさから立ち上がろうとする感じが伝わってくる名曲。曲調自体は彼らが得意とする爽快感全開のギターポップで、別に重苦しいものではないですけれどね。でも能天気というわけではなく、悲しみや刹那を歌っても味のあるバンドなのは4曲目のライブ音源で再確認可能。
秋にはアルバムが出るということで、方向性はかなり違いますが、今月下旬に出るGRAPEVINE『déraciné』共々、個人的には非常に期待しています。まずは、「おかえりなさい」という心境ですね。