スト収集も

ご存知の通り、プロ野球ストライキは来季の新球団参入を検討する、という形で収束へ向かいました。バファローズ存続の見通しが断たれたこと、また、その要因になった、選手会と経営者側との交渉開始が大幅に遅れたことなど、不満は少なからずありますが、最悪の事態は何とか免れ、古田選手会長も限られた時間、条件下で奮闘したと思います。
しかし、どうしても気になることが一つ。「楽天」がここに来て、「ライブドア」と同じく仙台に本拠を構える姿勢を見せていますが、これはもしや出来レースというか、Jリーグ・ヴィッセル神戸で参入実績のある「楽天」を参入させ、うるさ型の「ライブドア」を最初から排除するシナリオが出来上がっているのではないか、という疑問があるのです。例えそうでなくても、両者は元々本業でも競合関係にあり、「楽天」がここに来て仙台を志望してきたことには、どうも胡散臭さが感じられます。
浅野宮城県知事の、後発企業の話にも耳を傾けるという姿勢は良いとは思うのですが、やはり心情としては、「ライブドア」に進出してもらいたい、というのが私の本音です。大体「楽天」では、サッカーで競合するためベガルタ仙台との協力も難しくなりますし、持っているアイデアも「ライブドア」の方に魅力を感じます。何より、合併騒動が発生した当初、真っ先に手を挙げ、その後試合にも社長が足を運んだ「ライブドア」に恩こそあれ、煙たがる筋合は最低でも我々ファンにはありません。
仮に「楽天」を参入させて、馴れ合いでやっていこうという考えが経営者側にあるのなら、恐らく今回のような騒動は繰り返され、そしてファン離れを招くことでしょう。敢えて今は大手術をして、劇薬を飲んででも、プロ野球の経営体質を変えていかなければならないはずです。別に各リーグ6球団づつにこだわる必要も、拡大に向かう分にはないでしょう。大リーグのように交流戦を含む実質4リーグ、16チームとかでも構わないと思います。
もう、ファンから離れた場所での駆け引きはたくさんです。いっそ「楽天」も本来希望していた大阪周辺で参入させて、どんどん底辺を広げていこうじゃないですか。その過程で、野球への熱意がなくなった経営者には退出願えば良いのです。勿論、今回の近鉄がそうだったように、経営努力をしたくてもそれが出来ない環境というのを変えていくのは大前提です。
どうあれ、既存球団の利害だけで今後の参入問題が進むことは、まず許されないし、ファン離れに直結するでしょう。これからが、プロ野球改革の本番です。