バファローズは誰のもの?

上記のライブドアプロ野球参入は、そもそも近鉄バファローズの売却騒動が発端であるわけですが、このチームの歴史というものを考えると、経営権は近畿日本鉄道にあっても、「近鉄バファローズ」というものは、ある種の公共財であると同時に、二人の、野球と芸術の世界に大きな足跡を残した偉人のものでもないかと、売却騒動以来ずっと気になってきました。
近鉄球団は、元々沿線の巨大産業である真珠養殖にちなみ、「パールズ」の名前でスタートしました。名称が「バファローズ」になったのは、往年の巨人軍の名二塁手、「猛牛」とファンから呼ばれた千葉茂氏が監督に就任し、「戦う集団」に相応しい名称を、ということで氏にちなんだ名称に変えられたためです。そして、現在も使用されているトレードマーク(あの、牛をデフォルメした特徴的なマーク)は、千葉氏と親交があった岡本太郎氏が製作し、以来近鉄球団の象徴としてファンに親しまれてきました。
今、両氏は既に鬼籍に入られ、バファローズの名称も、猛牛マークも本社の事情で消えようとしていますが、もし千葉氏の出身地、松山に新球団が作られるのなら、そのチームこそ「バファローズ」の正当後継者として、その名称とあのマークを継いで欲しいものです。