ライブドア、仙台を本拠にプロ野球進出?

(22:20、スト関連一部加筆)
近鉄買収にも名乗りを挙げていたIT関連企業、ライブドアが、仙台を本拠地にしてプロ野球参入という情報が流れたのは昨日のことでした。恐らく、名称だけでも「バファローズ」を使えないか、その可能性を探っていた堀江社長にとっては、来期参入のための時間的問題からある程度妥協した、第二志望以降の場所であったとは思いますが、まずは即断で誘致に成功した宮城県仙台市を評価したいところです。
仙台にはかつて、ロッテが「準フランチャイズ」としてホームゲームの一部を開催した歴史があり、現在でも東北福祉大を始め地元出身選手の多い横浜ベイスターズなどが、公式戦で来ることがあります。球場自体は30年前のロッテ時代からほぼそのままで、改修の必要はあるでしょうが、プロ野球の地方進出という話が出た時には札幌(現在は日本ハムが本拠を置く)、松山などと共にしばしば候補に出てきて、人口、野球人気から丁度進出には適当、と言われてきました。それが実現することになりそうということで、東北出身者、かつ仙台で暮らしたこともある身としては、嬉しくないはずはありません。
ただ、仙台には既存の野球ファンが少なからずいる一方で、サッカー(ベガルタ仙台)との共存や、街自体に文京都市の色合いが強く、市を挙げてのバックアップ体制は整うか、などの問題もあり、周辺地域、更に言えば東北全体も含めてファン獲得を考えないといけないでしょう。練習施設は、今年限りで廃部になるJT東北野球部のものも使うという報道もありましたが、選手は全く保有しておらず、今後どうやって集めるかという課題もあります。それでも、野球関連、東北関連では個人的に今年No.1の吉報であることに変わりありません。どれだけ負けても、えげつない球団経営をしない限りそう簡単にベイスターズファンは辞めないでしょうが、この新球団も、勿論応援させてもらいます。東北の誇りとなるような素晴らしいチームになることを祈っています。
しかし、プロ野球のストは結局決行されることになりましたが、新規球団の来期からの参入に経営陣が難色を示したのは、時間稼ぎにしか思えないですね。大体合併問題の時には、時間をかけても仕方がないというスタンスを取っていたのに、問題の重要度はそんなに違うと言うのでしょうか。そもそも野球協約では、新規球団参入時の審査は30日以内となっていて、これに違反するとも受け取られる発言であると思います。明日、明後日の試合が中止になることは短期的視点では非常に残念ですが、現状においては、野球界の将来のためにも「陸奥抄」はストを支持する考えです。