習慣化したもの

私はながらメディアをつけることすらものぐさで(実家に帰ってからはチャンネル権が弱いのでなおのこと)、習慣として毎回見る番組というのはほとんどないです。競馬中継やニュースショーにも、執着心はあまりなくて「見ないと調子が狂う」なんてことはほとんどないですし。そこにバラエティーで好きな番組が少ないということが相まって、TVをあまり見ない人間が一人出来上がる、という具合になります。ひねくれ者としてはマイナー番組、地方発番組とかは好きで、ブレイク前の「saku saku」や「水曜どうでしょう?」は首都圏在住時代結構見ていたのですが、今の福島(東北)はそういう番組少ないですし。究極の地方発番組、NHKの「お元気ですか日本列島」も、最近スタジオ比率が上がって個人的にはイマイチですね。
その中で最近よく見ていたのはテレビ朝日系の水曜19:00〜22:00の枠。深夜時代好きだった「愛エプ」、「銭金」は、前者はとにかく後者はパワーダウンの感があり、やや惰性で見ないこともありましたが、一般には「トリビアの泉」、「その時歴史が動いた」の裏になる「相棒」は欠かさず見ているシリーズです。
私、基本的に刑事ドラマはどちらかと言うと嫌いで、そこに勧善懲悪的要素が入ればほとんど嫌悪するほどですが、このドラマは派手なアクションが全くない代わりに、シナリオで魅せるところが気に入っています。名探偵的な「静」の主人公に、「動」の要素が強い相方というような型どおりの要素も押さえつつ、ワンパターンに陥らずに、時に旬の社会問題も取り入れつつ、毎回「なぜ人は罪を犯すのか」ということを考えさせる、しかも娯楽要素やシリーズとしての流れもそこに盛り込む、というのは、派手さはなくても見事、の一言だと思うのです。最近のドラマには珍しく、主題歌のタイアップもなく、シリーズものでありながら音楽もドラマの世界観に合わせ統一されているのもいいですし。
今回のシリーズは今日(23日)で完結しましたが、最終回も一見シンプルな推理ながら、なぜ犯人はこの罪を犯したのか、という背景を、トランスジェンダーの問題と絡めながら飽きることなく見せてくれました。この番組終わると、しばらく落ち着いてじっくり見る番組がなくなるなあ。最近、深夜番組もあまり見なくなったし。今、TBS系「魂のワンスプーン」という番組を見ていて、これはバラエティーにありがちな軽薄なグルメ番組じゃなくて料理の新しい可能性を感じる面白い番組だと思いますが(V6と石原良純を使う意味はほとんどないと思うけれど)、この時間に毎週続けて見るのが最近きつい。年取りましたかね(笑)