ちょっと待った

ライブドア楽天新球団の認証を待たずして、仙台では早くも新球団を当て込んだ話がいろいろと進んでいるようで、今朝の河北新報でもいくつか記事が出ていましたが、「野球スクール開設」はまあ分かるとして、地元財界のお偉いさん達がドーム会社設立を目指している、というのは、ちょっと待て、と思わず声を上げたくなるような話です。
記事によると、「地元大手数社と新球団がそれぞれ5億円を出資し、資本金30―50億円のドーム運営会社を設立。銀行からの借り入れを含め200億円弱で球場を建設する」とのことですが、今の野球の流れに逆行するものではないかと思います。多くの球団が球場使用料が経営の足枷になり、近鉄はそれが消滅の要因の一つに、合併先のオリックスも球場命名権を売却して急場を凌いでいたというのに、そういう状況をどこまで把握しているのか。世界的にも野球の本場、MLBでは屋外型の天然芝球場が、ファンサービスや選手のコンディションへの配慮から見直される方向に向かっています。
第一、ハコモノ建設という点では、宮城スタジアムという超大型不良債権で苦い経験を味わったばかりのはずです。それなのに、わざわざ今の宮城球場の立地を捨ててまで、時代遅れのドームを作る意図がわかりません。別に札幌ドームのような、サッカー場兼用というような新機軸もなさそうですし、恐らく、野球と言えば東京ドーム、という田舎のジジイどもの短絡的思考から生まれたアイデアでしょう。経営的にも、イベントなどを行うにしてもかなり厳しいでしょう。それよりは、ライブドアが先日提示した「杜の都スタジアム」(ソース:http://www.nikkansports.com/ns/baseball/p-bb-tp0-041020-0006.html)の方が魅力的なのですが。
楽天も、現場レベル(キーナートGMら)ではこんなものは望んでいないでしょう。私が待ち望んでいるのは、あくまで仙台にふさわしい中規模程度のベースボールパークですし、地元市民も本当にこんなドーム球場が欲しいかは疑問です。
第一、冬は試合しないし、台風ならドームでも試合が流れる可能性はあるわけですし。とにかく、こんなものは作ってくれるなよ、と祈るのみです。