ライブドアVS楽天

ここ数日、マスコミを賑わせているこの話題ですが、報道された内容の蒸し返しも一部覚悟の上で、地元メディア、河北新報の伝える両者の違いについて観察し、全国メディアが伝えていない部分にも切り込んでみたいと思います。
まず、両社のシナリオの違い。楽天は大量の資金を投入する代わりに広告、放映権料で大幅カバーを目指すのに対し、ライブドアは広告等の収入には楽観的でなく、初期投資は抑えつつ、グッズ販売、観客収入という基本的収入を着実に増やすことで、年々収入を増やしていくという考えであること。
地元との距離感についても、楽天は長野での試合開催に含みを持たせていて、また、東北全体で試合開催をすると当初から宣言していることから、最終的に仙台でどの程度試合するかまだ不透明であり、地元の既存プロスポーツであるベガルタ仙台との提携についても、親会社の事情から(ヴィッセル神戸とのプレシーズンマッチは検討)否定的であること。ライブドアは逆にベガルタ仙台に提携を申し込んだものの、現段階では進出支持のみで全面協力には至らず、ベガルタサポーターの一部からは「野球は無関係」という批判も出ています。東北全体で試合開催という構想は楽天と共通していますが、東北地方以外でのホームゲーム開催は表明していません。
老朽化が進む宮城球場については、楽天側は改修費全面負担の代わりに、球場使用枠取得(現在は宮城県営であるものを、楽天が実質上買収する)を目指し(これが広告収入面で強気なシナリオの前提でもあると思う)、ライブドアは20億円程度の負担の代わりに「スタジアムの使用にかかわる裁量の部分を増やしてもらう」という姿勢。また、ライブドア近鉄球団が大阪ドームの使用料に経営を圧迫されたのを受け、ドーム球場構想には否定的。
人事に関しても、スター監督、選手の招聘を公言する楽天に対し、首脳陣は「若くて体力のある人がいい。監督経験のある人では太刀打ちできないと思う」と言うライブドアと、球団経営全体で、両者の姿勢は意外にもくっきり分かれました。
詳しくは河北新報過去記事検索(河北新報http://www.kahoku.co.jp/ 登録制、無料)で調べて頂ければと思いますが、皆さんはどちらに軍配を上げますか?私はライブドア派ですが、一応上の文章はなるべく客観的に比較したつもりです。